勃起不全は、病気のサイン!
勃起不全の原因
上記、勃起のメカニズムの中で、もし、何らかの原因により神経と血管のどちらかが、又は両方が正常に働かなくなると、結果として陰茎海綿体に十分な血液が流れ込まず、十分な勃起が得られない勃起不全が起こりやすくなります。
その正常に働かない主な原因として、「①加齢によるもの」、「②心因的要因によるもの」、「③生活習慣病によるもの」、「④手術や外傷によるもの」が考えられます。
加齢によるもの
勃起不全の原因の1つに、一般的には、加齢により機能が衰えてくると言われております。
加齢による勃起不全は、どうしても避けて通れない道です。誰でも、速かれ遅かれ年をとると、やがて勃起不全の症状がでてくるものです。
これは、年齢が上がるにつれて、血管や神経に様々な障害が起こるためですが、特に動脈硬化による血管障害はその原因のひとつです。
加齢に伴う勃起不全は、避けられないものの、中高年になってからも勃起機能を維持するためには、普段からその原因となりうる病気の予防、生活習慣や嗜好性などに注意することが重要です。
心因的要因によるもの
■ストレスによる影響
勃起不全の原因の1つに、精神的な問題から勃起が上手くできなくなる事を心因性勃起不全と言います。過去の性的なトラウマも大きな要因の一つです。
心因性の場合には、年齢に関係なく若い人にも多く見られるのが特徴的です。
仕事がスムース行かずにストレスを感じ、それが原因で不眠症になったり、うつ病になってしまったりすると、性的な興奮が抑えられてしまって勃起しにくくなる事があります。
この様に、心因的要因は、ストレスから来る事が最も多く。人間が生きて行く上で避けて通る事はできない。
予防法:ストレス解消
■日頃からポジティブに考える様にしたり、何か夢中になる様な趣味を持ち、日常からストレスを溜めない工夫が重要です。
■過去のトラウマからくる場合は、パートナーの協力が必要不可欠です。二人で協力して治療をすることが望ましいです。
生活習慣病によるもの
■動脈硬化の影響
動脈硬化は、勃起不全に深刻な影響をあたえる事があります。動脈硬化とは、血管の内部にコレステロールや中性脂肪などが蓄積して、血管が狭くなった状態のことを言います。
動脈が狭くなると心臓からの血液が全身へスムーズに流れなくなり、健康に様々な悪影響を及ぼします。
勃起は、大量の血液が陰茎の海綿体に流れ込むことで起こります。その為、血液の流れが動脈硬化によって阻害されてしまうと勃起しにくくなってしまったり、性行為の途中で萎えてしまったりといった事が起こります。
■糖尿病が与える影響
糖尿病は血液内の血糖値が高くなった状態のことを意味しますが、高血糖の状態が続くと血管や神経に障害が起きます。
血管が傷つくと血管が劣化して動脈硬化を引き起こしますし、神経が傷ついてしまうと性的な刺激が上手く脳から男性器に伝わらなくなってしまうので、勃起しにくくなってしまいます。
予防法:生活習慣の改善
■運動する習慣を身に付けましょう。運動は、血液の循環を良くし、肥満の予防にも繋がります。また、糖尿病や生活習慣病のリスクも軽減します。
■毎日飲酒される方は、アルコールの飲み過ぎには注意しましょう。お酒を飲んだ後に性行為が上手く行かなかったという経験をした方が多いと言う事です。
■タバコを吸われる方は、禁煙が第一です。タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させる強い効果を持ちます。百害あって一利なし。
■バランスの取れた食事を心掛けましょう(例、高タンパク、低脂肪、減塩、食物繊維を含む食材、野菜中心など)。食生活の乱れは、様々な病気を誘発します。
手術や外傷によるもの
■癌による影響
勃起不全の原因の一つに、前立腺がん、膀胱がん、直腸がんなどの摘出術で、その周囲にある血管や神経を損傷し、勃起不全になる事があります。
前立腺がんや膀胱がんの摘出術、直腸がんの切除術などの骨盤内臓器を摘出する手術は、陰茎海面体の血管や神経を損傷する危険性あります。
以前は、がんの手術と言えば、再発を防ぐ為にできるだけ多くの部分を取り除く手術が行われていました。しかし、最近では手術後の生活を重視して、勃起機能を残す為に神経や血管をなるべく残す手術法をとっている医師が多くいます。
■交通事故などによる影響
外傷では、交通事故などによる骨盤骨折や脊椎損傷が勃起不全の原因としては最も多くなります。外傷の場合、麻痺や神経反射機能の程度によっては時間を要するものの、治癒する場合もあります。特に若い方ではED治療薬の効果も高いと言われています。
そして、前立腺肥大症、前立腺炎や精巣静脈瘤などの泌尿器科系の疾患も勃起不全の原因となりえます。